家を売却する際、売却価格だけに目が向きがちですが、実際にはさまざまな費用が発生します。
「思ったよりも手元に残る金額が少なかった…」ということにならないように、事前に必要なコストを把握し、節約できるポイントを押さえておきましょう。
本記事では、家の売却にかかる費用一覧と節約のコツを詳しく解説します。
1. 家の売却時にかかる主な費用一覧
費用項目 | 概算費用 | 詳細 |
---|---|---|
仲介手数料 | 売却価格の3% + 6万円(税別) | 不動産会社に支払う成功報酬 |
印紙税 | 1,000円~6万円 | 売買契約書に貼る印紙代 |
抵当権抹消費用 | 1万~2万円 | 住宅ローンが残っている場合に必要 |
譲渡所得税 | 売却益の約20%(長期保有) | 売却益に対する税金 |
住民税 | 売却益の5% | 翌年の住民税に影響 |
測量費用 | 30万~80万円 | 土地の境界を確定するための費用 |
引越し費用 | 5万~20万円 | 新居への移転費用 |
ハウスクリーニング | 3万~10万円 | 内覧時の印象を良くするため |
ポイント: 上記の費用は、物件の状況や売却方法によって変動します。次章では、これらの費用を節約する方法を解説します。
2. 家の売却費用を節約するコツ
① 不動産会社の仲介手数料を節約する
仲介手数料は「売却価格の3% + 6万円(税別)」が上限と法律で決まっています。
しかし、手数料の割引を行っている不動産会社もあるため、比較検討が重要です。
- 複数の不動産会社に査定を依頼し、手数料の交渉をする
- 手数料が安い「仲介手数料無料または半額」の業者を探す
- 買取業者に直接売却し、仲介手数料をゼロにする
② 印紙税を抑える
印紙税は売買契約書の金額に応じて変わります。
契約書を電子化することで、印紙税が不要になるケースもあります。
- 電子契約を導入し、印紙税をゼロにする
- 売買契約書の金額を細かく調整し、印紙税額を最小限に抑える
③ 抵当権抹消費用を抑える
住宅ローンが残っている場合、抵当権の抹消登記が必要になります。
通常は司法書士に依頼しますが、自分で手続きすれば費用を抑えることが可能です。
- 法務局に行き、自分で抵当権抹消登記を行う
- 複数の司法書士に見積もりを依頼し、費用を比較する
④ 譲渡所得税を減らす
家を売却したことで利益が出た場合、譲渡所得税が発生します。
しかし、以下の特例を活用すれば、税金を抑えることが可能です。
- 3,000万円特別控除(自宅を売却した場合、売却益から3,000万円を差し引ける)
- 所有期間10年以上なら軽減税率(税率が20% → 14%に)
- マイホームの買い替え特例(次の家を購入する場合に税金が繰り延べられる)
⑤ 測量費用を節約する
土地を売る際に測量が必要になる場合がありますが、境界確定済みの土地なら測量費用を省略できます。
- 過去に測量済みなら、測量図を確認して新たな測量を省く
- 売却価格を調整し、測量不要で取引できる買主を探す
⑥ 引越し費用を抑える
売却後は新居への引越しが必要になりますが、引越し費用を節約する方法もあります。
- 引越しの繁忙期(3月~4月)を避ける
- 複数の引越し業者の見積もりを比較する
- 不用品を処分し、荷物の量を減らす
⑦ ハウスクリーニング費用を抑える
内覧時の印象を良くするため、ハウスクリーニングを依頼するケースがありますが、自分で掃除することで節約できます。
- 水回り(キッチン・浴室・トイレ)を重点的に掃除する
- 窓・床の汚れを落とし、明るい印象を作る
- エアコンや換気扇のホコリを取り除く
3. まとめ
家を売却する際にかかる費用は多岐にわたりますが、事前に把握し、適切に節約すれば、手元に残る金額を増やすことができます。
- 仲介手数料は業者選びで節約可能
- 印紙税・測量費・抵当権抹消費用は工夫次第で削減
- 譲渡所得税は特例を活用すれば節税できる
- 引越し費用やクリーニング代も工夫次第で節約可能
賢くコストを管理し、最大限の利益を確保できる売却を目指しましょう!