親が持つ結婚観や家族観は、次世代への不動産相続に大きな影響を与える要素です。特に、持ち家をどのように継承するかは、家族全体のライフスタイルや価値観に深く関わってきます。本コラムでは、親の結婚観と不動産相続の関係性について考察し、持ち家を未来へ継承することの是非について論じます。
親の結婚観と相続意識
親が持つ結婚観や家族観は、不動産相続に直接的な影響を与えることが多いです。
相続に関する意思にのみ影響を与える操作変数に採用した死後の世界観や結婚している子供の数が有意に推定されていることで,これらの変数が少なくとも相続させる意思に影響を与えることがわかる。
この研究からわかるように、親の結婚観や家族観は、相続の意思決定に大きな影響を及ぼします。結婚している子供の数や、親の死後の世界観などが、持ち家をどのように継承するかに関わってきます。
持ち家の維持と問題点
持ち家を相続することは、一見すると家族の財産を守る手段のように思われますが、実際には多くの問題が伴います。特に、遠方に住む家族にとっては維持が困難なケースが多いです。
実家が空き家になってもう5年になります。掛かる経費(維持費)は、固定資産税、火災保険料、たまには行って掃除していますから、ガスは止めましたが電気と水道は生かしているのでそれの基本料金も加算されます。
それらトータルで20数万/年程度の負担になります。
ニュースでも報じられている放置空き家問題は実家が所属する町内会でも問題になっており、取り敢えず燐家や町内会の方々との付き合いを継続し批判を何とかかわしてはいますが、それが面倒で精神的な負担が大きくなっています。
春と秋に必ず連絡が来る庭木の手入れの督促され、私が草むしりや剪定していましたが、嫌気がさし地元の造園業者さんに依頼して処置して貰う様になり、それも結構な額(10万円×2程度)の出費となっています。
実家から遠く離れて暮らしている兄弟は無視を決め込み、実家に近い都市に住んでいる私が対応しています。それにも限界があり直ぐにでも売却したい気持ちはあるのですが、売るには古家を解体し整地して更地にしなければならず、以前不動産屋さんに査定して貰ったら、工事費が売却額を上回ると出て保留をした過去があります。
そんな事なら私の兄弟の子供世代が継承してくれないかと打診はしておるのですが、如何せん田舎なので誰も食指を動かしてくれず、八方塞がりの状態で放置を続行するしかありません。
経費が掛かる外壁の塗装などやれる訳もなく、建屋の老朽化もドンドン進んでおり、雨戸はベニヤが剥げ落ち幽霊屋敷になるのもそう遠くない未来でしょう。有効な打開策が無いままこの状態を続けるを得ないのが、私の最大の悩みです。
早くあそこを売り払って楽になりたいです!
この例は、持ち家を相続する際の現実的な問題を如実に示しています。維持費やメンテナンスの負担、家族間の意見の相違など、多くの課題が山積みです。
持ち家を継承することの是非
持ち家を未来へ継承することは一長一短です。以下に、その利点と欠点を整理します。
利点
1. 財産の保全: 家族の財産を次世代に引き継ぐことで、経済的な安定を図ることができます。
2. 家族の絆: 持ち家を共有することで、家族の絆を深めることができます。
欠点
1. 維持費の負担: 固定資産税やメンテナンス費用が継続的にかかります。
2. 管理の難しさ: 特に遠方に住む家族にとって、定期的な管理は困難です。
3. 相続トラブル: 家族間で意見の相違が生じやすく、トラブルの原因となります。
結論
親の結婚観や家族観は、不動産相続の意思決定に大きな影響を与えます。持ち家を未来へ継承することは、財産の保全や家族の絆を深める一方で、維持費や管理の負担、相続トラブルなどの課題も伴います。持ち家を相続する際には、これらの利点と欠点を十分に考慮し、家族全員が納得できる形での相続を目指すことが重要です。
未来の家族にとって最良の選択をするために、親の結婚観や家族観を理解し、柔軟な対応を心がけましょう。