不動産を売却する際、「何から始めればいいのかわからない」と悩む方は多いでしょう。売却にはさまざまな手続きや決定事項があり、スムーズに進めるためには事前に流れを理解しておくことが重要です。本記事では、不動産売却の基本的な流れを初心者向けにわかりやすく解説します。
不動産売却の基本的な流れ
不動産を売却する際の主な流れは以下の通りです。
- ① 売却の目的を明確にする
- ② 査定を依頼し、価格を決める
- ③ 不動産会社と媒介契約を結ぶ
- ④ 売却活動を開始する
- ⑤ 買主と売買契約を結ぶ
- ⑥ 物件の引き渡しと残代金の受領
① 売却の目的を明確にする
まず、不動産を売却する理由を明確にしましょう。目的によって売却方法やタイミングが変わるため、しっかり整理することが重要です。
- 買い替えのために売るのか
- 相続した不動産を処分したいのか
- 資金が必要で売却を検討しているのか
売却の目的によって、すぐに売るのか、できるだけ高値で売るのかなど、優先すべきポイントが変わります。
② 査定を依頼し、価格を決める
不動産の査定とは？
査定とは、不動産会社が市場価格を基に物件の価値を評価することです。査定には机上査定と訪問査定の2種類があります。
- 机上査定：過去の取引データや立地条件をもとに概算価格を算出する。
- 訪問査定：不動産会社の担当者が現地を訪問し、建物の状態や設備を確認して価格を決定する。
査定を依頼する際のポイント
- 複数の不動産会社に査定を依頼し、価格を比較する。
- 相場より高すぎる査定には注意する。（売却が長引く可能性がある）
- 不動産会社の対応や売却戦略も確認する。
③ 不動産会社と媒介契約を結ぶ
売却を不動産会社に依頼する場合、媒介契約を結ぶ必要があります。媒介契約には以下の3種類があります。
- 専属専任媒介契約：1社のみに売却を依頼し、自己発見取引は不可。
- 専任媒介契約：1社のみに依頼するが、自己発見取引は可能。
- 一般媒介契約：複数の不動産会社に依頼できるが、各社の対応がばらつく可能性がある。
契約の種類によって売却活動の進め方が異なるため、自分に合った契約を選ぶことが重要です。
④ 売却活動を開始する
売却活動の方法
不動産会社が物件の広告を掲載し、買主を探します。主な売却活動の方法は以下の通りです。
- 不動産ポータルサイトへの掲載
- 不動産会社のネットワークを活用
- チラシや広告の配布
- オープンハウスの開催
売却期間の目安
一般的に、不動産売却には3～6ヶ月ほどかかることが多いです。売却を急ぐ場合は、価格設定を見直すことも検討しましょう。
⑤ 買主と売買契約を結ぶ
売買契約の流れ
買主が決まると、売買契約を締結します。契約時には以下の手続きを行います。
- 売買契約書の作成と確認
- 手付金の受領（一般的に売却価格の5～10%）
- 契約内容の最終確認（引き渡し時期や条件など）
契約を交わす前に、不動産会社や専門家と相談し、内容をよく確認することが大切です。
⑥ 物件の引き渡しと残代金の受領
引き渡し前にやるべきこと
売買契約が成立したら、物件の引き渡し準備を進めます。具体的には以下の作業を行います。
- 住宅ローンの完済手続き
- 必要書類（登記簿謄本・固定資産税納税証明書など）の準備
- 引き渡し前の最終確認（設備の点検・掃除など）
残代金の受領と所有権移転
残代金の支払いが完了したら、所有権の移転登記を行い、買主に物件を引き渡します。この時点で売却手続きは完了です。
まとめ
不動産売却には、査定・媒介契約・売却活動・売買契約・引き渡しという一連の流れがあります。特に、査定の比較・契約内容の確認・売却時期の選定が成功の鍵となります。
スムーズに売却を進めるためには、信頼できる不動産会社を選び、しっかりと準備を進めることが重要です。本記事を参考に、計画的に売却を進めてください。
