不動産を売却する際、最初のステップとなるのが「査定」です。査定は売却価格の目安を知る非常に重要な工程ですが、不動産会社によって査定額が大きく異なることも珍しくありません。実際に、同じ物件であっても数十万〜数百万円の差がつくことがあるため、複数の査定を比較して最適な会社を選ぶことが売却成功の鍵となります。本記事では、不動産査定の基礎知識から、比較のポイント、査定額の裏側まで、売主が知っておきたい重要ポイントをわかりやすく解説します。
1. 査定には「机上査定」と「訪問査定」がある
不動産査定には主に2種類があります。まず、簡易的に価格を知りたい場合に便利なのが机上査定です。物件情報(所在地、築年数、間取りなど)をもとにオンラインや電話で価格を算出します。一方、より正確な価格を知りたい場合に必要なのが訪問査定です。実際に現地を見て、日当たり、傷み具合、周辺環境などを細かく評価するため、精度の高い査定額が得られます。売却を本格的に検討している場合は、訪問査定を受けるのが基本です。
2. 不動産会社によって査定額が異なる理由
査定額に差が出るのは、不動産会社が使うデータ・販売戦略・評価の着目点が異なるためです。例えば、近隣の成約事例を重視する会社もあれば、売却スピードを重視して低めに査定する会社もあります。また、囲い込みを狙って高額査定を出す会社があるなど、意図もさまざまです。査定額が高ければ良いというわけではなく、「どうしてその金額になるのか」という根拠を聞くことが大切です。
3. 複数の査定を比較するメリット
1社だけの査定だと、その金額が妥当かどうか判断できません。しかし、3〜5社の査定額を比較すると、相場の中心ラインが見えてきます。相場を掴むことで、売出し価格の設定を適切に行え、価格交渉の際にも有利になります。また、比較することで営業担当の信頼性・説明の明確さ・販売戦略の違いも浮き彫りになり、最適なパートナーを選びやすくなります。
4. 査定額を見る際のチェックポイント
査定額は金額だけで判断してはいけません。次のポイントに注目することで、より正確に比較できます。
- 査定額の根拠(過去の成約事例、周辺相場、査定方法)
- 売却戦略(どの媒体に掲載し、どんな売り方をするか)
- 売却期間の目安
- 担当者の説明力と信頼性
- 査定時の物件の評価点・改善点
価格が高すぎる会社は、「契約後に値下げさせる前提」で高額提示している可能性もあるため注意が必要です。
5. 査定を依頼する際のコツ
査定を依頼する際は、物件情報を正確に伝えることが重要です。特に、リフォーム履歴・設備の状態・瑕疵の有無などは、後から判明すると査定額が変わる可能性があります。また、訪問査定では部屋を軽く整理しておくことで印象が良くなり、査定にプラスの影響を与えることもあります。さらに、複数社に同時に依頼していることを伝えると、各社がより丁寧に査定する傾向があります。
6. まとめ:複数査定の比較は売却成功の必須ステップ
不動産査定は売却の出発点であり、ここでの判断が結果を大きく左右します。机上査定と訪問査定の違いを理解し、査定額の根拠を確認しながら複数社を比較することで、最も信頼できるパートナーと適正価格を見極めることができます。大切なのは、「高い査定額」ではなく「根拠が明確で適正な査定額」を選ぶことです。しっかり比較・検討し、納得のいく売却を実現しましょう。
