家を売却する際、「少しリフォームしてから売った方が高く売れるかも」と考える人は少なくありません。実際、外壁塗装や内装のリフレッシュを行うことで、購入希望者に好印象を与え、成約スピードが早まるケースもあります。しかし、その一方で、リフォーム業者との間で見積もりや工事内容、支払いをめぐるトラブルが起きることも少なくありません。特に、売却を急いでいるときや不動産会社から業者を紹介された場合には、確認不足が原因で後悔することも。ここでは、家の売却時にリフォーム業者とトラブルにならないための注意点を詳しく解説します。
1. 見積もりは必ず複数業者から取る
リフォーム費用は業者によって大きく異なります。同じ工事内容でも、数十万円単位で差が出ることもあるため、最低でも2~3社から見積もりを取り、比較検討しましょう。特に「不動産会社からの紹介業者だから安心」と思い込むのは危険です。紹介料が上乗せされていたり、相場より高額なケースもあります。
見積書では、工事の範囲・使用する素材・諸経費・消費税を明確に記載しているかをチェックすることが大切です。曖昧な表現が多い見積書は、後の追加請求トラブルにつながりやすいので注意しましょう。
2. 契約内容は書面で明確にする
口約束でのやり取りは絶対に避け、必ず書面で契約を交わしましょう。契約書には以下の項目が明記されていることを確認します。
- 工事内容と範囲
- 工期と引き渡し日
- 総費用と支払いスケジュール
- 追加工事が発生した場合の取り決め
- 瑕疵(不具合)発生時の対応方法
特に、売却スケジュールと工期が重なる場合、引き渡し時点で工事が完了していないと契約不履行になる恐れもあるため、スケジュール管理は慎重に行う必要があります。
3. 支払いは「前払い」ではなく段階的に行う
リフォーム工事では、全額を前払いしてしまうと、万一工事が途中で止まった場合に返金が難しくなります。通常は「契約時」「中間」「完了後検収時」といった段階的な支払い方法を取るのが安全です。また、支払い時には領収書や振込記録を必ず保管しておきましょう。
4. 工事内容の変更は必ず書面で確認
工事が始まってから「やっぱりここも直したい」と変更を依頼することもあるでしょう。しかし、その際に口頭で済ませてしまうと、後に「そんな話はしていない」といったトラブルに発展しかねません。追加工事や仕様変更が発生した場合は、必ず見積書を再発行してもらい、書面で双方が合意することが重要です。
5. 瑕疵保証とアフターサービスを確認する
売却前のリフォームで施工不良があった場合、引き渡し後に買主からクレームが入ることがあります。その際、業者がどの範囲まで対応してくれるのかを事前に確認しておきましょう。瑕疵保証の期間や内容が契約書に明記されていない場合は、追加で記載を求めるのが安全です。
また、工事完了後に保証書が発行される場合は、必ず不動産会社にも共有しておくと、買主への説明がスムーズになります。
6. 不動産会社と業者の関係性を確認する
不動産会社が特定のリフォーム業者を推してくる場合、その関係性を確認しておきましょう。提携関係や紹介料の有無によって、見積もり価格や工事内容に影響することがあります。自分で選んだ業者との比較を行い、納得したうえで依頼することが大切です。
7. 施工中・完了後のチェックを怠らない
現場をこまめに確認し、進捗や仕上がりをチェックすることで、トラブルの芽を早期に摘むことができます。完了後の検収時には、契約内容と仕上がりが一致しているか、漏れや不備がないかをしっかり確認しましょう。第三者の建築士などに検査を依頼するのも有効な方法です。
まとめ
家の売却時にリフォームを行うことで物件の印象は良くなりますが、その過程でリフォーム業者とのトラブルが発生すると、売却スケジュールや信頼関係に大きな影響を及ぼします。複数見積もりの取得、契約内容の明確化、支払い・工期管理の徹底が、トラブルを防ぐ最大のポイントです。最終的には、「価格より信頼性」で業者を選ぶ姿勢が、安心して売却を進めるための最善策となるでしょう。
